アサシン クリード オデッセイ

万人が楽しめる傑作オープンワールド RPG

自分は、アサシン クリードシリーズやオープンワールドについてはそれほど詳しくない。例えば、GTAゼルダの伝説BotWも未プレイだ。

そんな初心者ではあるが、「アサシン クリード オデッセイ」については、皆にオススメできる傑作であると言い切っていいのではないかと思う。

ここでは、本作の魅力をかいつまんで紹介したい。

1. 古代ギリシアを再現した美しいビジュアル

まずなによりも強調しておきたいのは、美しいグラフィックと、臨場感だ。

紀元前430年ごろのギリシアをスタッフがいかに綿密に調査し、ゲームに活かしたかは、藤村シシンさんによる解説(文章・動画)に詳しい。

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これらの解説は、「アサシンクリード オデッセイ」をやり込むのに最適な資料になっているように思う。自分はこれらを読んだり見たりすることで、ゲームをプレイしながら、まるで古代ギリシアに迷い込んだ気分になったものだ。

ゲーム自体も、「プレイヤーを古代ギリシアの世界に彷徨わせる」ようなデザインになっている。
例えば、冒頭では、プレイヤーはケファロニアという小さな島から冒険を始めることになる。やがて、船で旅立ち、メガリス、フォキスと立ち寄る都市の規模が大きくなる。そして、追手やら狼やらと戦ったり逃げ回ったりして辿り着くのが、あのアテナイ! この歴史的に有名な都市に辿り着いたときの感動はすごいものがあった。
パルテノン神殿の威容、そして、金色のアテネ像をはじめとした、歴史的モニュメントの数々。このときばかりは、お上りさんのごとく、口を半開きにしながら、あちこちを見て回ったものだ。

2. 複数のメインクエストと豊富なサイドクエス

このゲームは、おおまかには4種類のメインクエストがある。

  1. 果てなき旅 : メインのストーリー
  2. コスモスの門徒狩り : 歴史に暗躍するコスモスの門徒を暗殺する話。一番アサシンっぽい
  3. 2つの世界の狭間で : ギリシア神話の世界を楽しめる話
  4. プラチナトロフィーの取得

4番目は私が勝手に付け足したものだが、このゲーム、プラチナトロフィーがめちゃくちゃ取りやすい! 3つのメインクエストをクリアしたプレイヤーは、あとちょっとの努力でプラチナトロフィーが取れるようになっているため、これが実質的に製作者側からのクリア特典になっているように思う。

ゲームの冒頭では、メインクエストの密度が濃く、色々意外な展開を楽しむことになるのだが、アテナイに辿り着いた後から徐々に、内容が希薄になっていく。
入れ替わりに、歴史上名だたる人物関連のサイドクエストが充実するようになる。特に、ソクラテス関連のクエスト(そう、なんと本作ではソクラテス本人からクエストを受諾することができるのだ!)は、「何を選択するか?」ということがキーになる本作の本質を語っているようで、興味深い。

本作では、メインクエストと、メインクエストに絡むストーリー性のあるサイドクエストのクリアがをクリアしていくことでレベルが上がり、新しいクエストに挑戦できるようになっている。

3. まさに「オデッセイ」なストーリー


本作のメインストーリーは、とある事件によって小島に流れついた主人公が様々な冒険の末、家族を取り戻そうとする話であると言える。

これは明らかに、タイトルの元ネタとなった「オデュッセイア」を意識している。
オデュッセイア」では、オデュッセウストロイア戦争の凱旋の際に神の怒りに触れ、様々な冒険の末に、家族に再会することになる。

このオデュッセウス古代ギリシアを放浪する物語をアテナイ絶頂期に時代を移し、再構築したのが本作だと言えるだろう。

4. ついに実現! ディスカバリーツアー

前作である「アサシン クリード オリジンズ」で好評だったディスカバリーツアーが、本作でも2019年9月に、ついに実装された。

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アサシン クリード オデッセイ」購入者なら、無料でダウンロードし、楽しむことができる。
ゲーム中に再現された古代ギリシアの世界を思うまま旅することができるのが本作の魅力の一つなのだが、ディスカバリーツアーによって、さらに理解を深めることができるようになっている。


世に様々なゲームがあり、今となってはオープンワールドのゲームも沢山のタイトルが乱立するようになっている。でも、かつて地球上に存在した文明をオープンワールドとして心ゆくまで楽しめるゲームはアサシンクリードシリーズくらいであろう。
本作は、そんな奇跡的な完成度を楽しめる唯一無二のゲームになっているように思う。